ある真夜中に、よく生きること

息を吸って吐いたと思ったら、もう霜月だった。
今年もあとひと月とすこしで終わってしまうらしい。
私の暮らす北国は、ここのところ毎日つめたい雨が降り続いている。
雪になることもできず、ただ大地を濡らすだけの雨は、一年のうちで一番つめたいと思う。いっそ雪となって降り積もることができたら、どんなに楽だろうか。ねえ、雨よ。

霜月。
『ひとりぬる山鳥の尾のしだり尾に霜おきまよふ床の月かげ』
新古今和歌集の秋の部にも採られた、定家のこの歌が思い出される季節である。
冷艶とも言うべき美しい歌だ。本歌は、言うまでもなく柿本人麻呂の『あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む』。
独り寝る山鳥の長く静かな尾。その上に薄く、つめたく、迷うかのごとく淡く置かれた白は、月光であるのか、霜であるのか、あるいは両方なのか。眩惑、幻想、感覚の交錯。山鳥は一羽一羽離れて寝る習性があるというから、この「山鳥」は次の日になればなにごともなく会えるのだろう。しかし、もしも幾日も独り寝の夜を重ねていたとしたら、無残にも踏みつぶされた霜は、心は、どうだろうか……。

山鳥ではないが、最近、どうにもこうにも夜が長くてたまらない。夕かと思えば夜、朝かと思えば夜で、いったいいつまでが夜なのかだんだん分からなくなってくる。

ひとり耐えしのぶには晩秋の夜はあまりにも長く、つめたい。
もこもこのカーディガンを羽織ったり、湯たんぽをつくったりするも身体はなかなかあたたまってはくれず、本能ですら生きることを拒んでいるのか、と思う。

自分で自分の感情がわずらわしくて仕方ないことがある。
ものごとへの執着、醜い欲、そういったものを全て捨て去り、よく生きていくことができたら、どんなに良いだろうかと思う。
いっそ露のように、朝になったら消えてしまえばいい。はなから何もないのだから、すべて溶けて、消えてしまえばいい。そう願うのだが、露は朝日に消えてはくれず、それどころか、私の中で凍りつき、醜いかたまりとなっていく。この氷の塔を抱えているから、いつまでも私の身体はあたたまってくれないのだろうか。

こういう陰鬱な気分のときは例によって詩歌に心を寄せたり、本を捲ったり、はたまた、それすらもできずにただツイッターを眺めていたりするのであるが、そんななか、最近よく頭に浮かんでいたのが「出家」という文字であった。

新古今集の時代の和歌が好きな私であるから、いろいろと読んでいくうちに末法思想に影響されたのかもしれない。
とくに死にたいわけではなく、現世のさまざまな煩悩から解き放たれたい、よく生きたい、と願う私にとって、出家という選択肢はとても魅力的なもののように思えたのだ。最初は戯れに思いついた「出家」であったが、次第になかば憧れへと変わっていくのを感じていた。

そんなとき、瀬戸内寂聴さんが亡くなられたことを知った。

瀬戸内寂聴さんは、私にとって『ある真夜中に』という合唱曲の作詞をされた方の印象が強い。 これは平成18年度のNHK全国合唱音楽コンクール高校生の部の課題曲であったもので、私はちょうどそのとき合唱部に入部したての高校1年生であった。

こちらの演奏を聴いていただきたい。(YouTube上の動画の中でこの演奏が一番良いと思う。)


www.youtube.com

ある真夜中 どこかの星の熱いため息が
花びらになって降ってきた
花びらは舞いながらささやいた

  私はここにいます
  そして あなたがそこにいてくださる
  ああ 何というしあわせ
  たとい永遠にあなたの額に
  たどりつけなくても


ある真夜中
どこかの星の熱いため息が
雪になって降りしきった
雪は身を揉みながら歌った

  私はここにいる
  そして あなたがそこにいてくれる
  ああ 何というよろこび
  たとい永遠にあなたの唇に
  たどりつけなくても



なんとも幻想的、官能的な曲だ。「夜」「花」「雪」……源氏物語平安時代の和歌のような世界観だとも思う。 「たとい永遠に たどり着けなくても」それでも良いと、しあわせである、喜びであると歌う。寂聴さんのことばを借りるのであれば、「究極の愛はプラトニック」という曲である。
混声合唱バージョンでは、花=女性、雪=男性として表現されている。
「花」「雪」と来ればあとは「月」であるが、歌詞にはあらわされておらずとも、『ある真夜中に』ということばの裏に、あるいはピアノの和音に私は月を感じる。

これを高校一年生の私は毎日歌っていた。
歌詞の意味や、楽曲の解釈について毎日議論しながら、コンクールに向けて約半年もの間、毎日毎日……
今思えば、とんでもないものを歌っていたなあと思う。この曲に取り組んでいた当時は、この曲を片想いの歌だと思っていて、実らなくても幸せだなんてあり得るのだろうかと疑問に思っていた。
今はどうだろうか。色々な経験を経て、昔よりはこの歌詞のことが分かるような気がする。



瀬戸内寂聴さんのことについて、この曲以外のことを私はよく知らない。
小説もまだ読んだことがないし、僧侶になられた後の活動のことも、メディアの露出のこともあまり知らない。知っているのは、波乱万丈な人生のすえ僧侶になられたということだけだ。
当人同士にしか分からないこともあるだろうが、さまざまに傷付いて、あるいは傷付けてきた人生だったのだろう。
私は不倫は嫌いだから、彼女のことを手放しで好きになることはできないが、かといって、嫌うこともできないと思う。

一つ目の理由は、彼女に私が大きな影響を受けていたことに気付いたからである。
私が高校で合唱部に入部したのは、体験入部のときにこの『ある真夜中に』を聴いて一目惚れし、これを歌いたい、と直感したのがきっかけだった。
入部後は、前述したように毎日この曲の練習に励んだわけであるが、旋律や和音の和風さからか、当時から源氏物語みたいな曲だなと思っていた。高校のときからなんとなく和歌が好きだったり、古典が異常に得意だったり、現在ふたたび私が和歌に関心を持つようになり、なかでも少し妖艶な気配のあるものを好むようになったりしたのは、この曲を文字通り身体に毎日刻み付けていた原体験ゆえだといま振り返って気付いた。

二つ目は、この歳になって、生きることの罪深さをあらためて思うからである。
私はこれまで不倫をしたことはないし、もちろん人を殺めたこともない。しかし、私がこれまで誰も傷つけてこなかったと言えるだろうか。
あのときこうすれば良かった、あのときはこう言うべきではなかった、あのときは迷惑をかけてしまった……など、後悔を思えば枚挙に暇がない。

人は、日々すこしずつ傷をつけあいながら生きるのだと思う。
傷つけあい、それぞれに痛みを抱えながらも、一人では存在すらままならないから、ときに愛し合い、ともに生きていくのが社会であり、人生というものなのかもしれない。

もしそうだとしたら。
「たとい永遠にあなたの額に たどり着けなくても」ただそれがあるということだけで、幸せなのだと思う。
ふっと吹かれたら消えてしまうような、花びらのような、雪のような軽さの身ではあるが、存在していられることだけで、喜びなのだと思う。
生きることは罪深いことだが、どんなに罪深くても生きていて良いし、生きなければならない。



先日まで出家願望が脳内に漂っていた私であったが、瀬戸内寂聴さんの死に接して、わが身を点検し、よく生きるとは?を考えたときに、答えは出家ではないのだろうなと悟った。
生きている以上、煩悩は消えないし、悩みも、苦しみも、執着も、欲も、消えることはない。しかし、それらを丸ごと抱えて進むしかないのであろう。

ひと月以内に、私の暮らす北国には初雪が降る。
今の私はまだすべてを愛することができる人間にはほど遠いが、今年も残り約一か月、できるだけ良いものにできるよう、目の前の人生を歩んでいきたい。




「うたの日」68日目までのまとめ

こんばんは。
うたの日をはじめて本日で68日となりました。
前回は27日目のときにまとめたので、そろそろまたまとめ直さねば……と思いPCを起動しております。
100日目までは毎日出詠すると決めているので、残り22日。
当面の目標ですが。それ以降のことはそのあとに考えます。

いや~~しんどかったこの約40日間。特に8月後半から9月最初の辺り、毎日浮き沈みが激しかったです。
ひとつ作るたびにもう永遠に何もつくれないような気持ちになったり、なんでこんなのしかつくれないんだ……?短歌とか私にはむりなのでは……?と自己嫌悪したり、誰だよ毎日やるって決めたの馬鹿かよ、と過去の自分を呪ったりしてました。
そんな中でも毎日出詠できたことについては自分を褒めたい。



以下、68日目までの(お見せできるレベルでの)まとめです。お見せできないものはカットしてます。前回通り時系列順です。
全てチェックしたい方はこちらをご覧ください。
ああ、まとめがまとめにならない、全部お見せできないレベルじゃん駄目じゃん恥ずかしくないの?という内側の声が聞こえてくる…… ご笑覧くださいませ……

■角砂糖のやりきれなさが溶け込んだ極北の海は寂しさの果て
2021年08月17日『角』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2696h&id=26

これはメンタルだめだったときのやつ。分かりやすい。


■一人なら三食入りも割り切れて躊躇なく買うすこしのかなしさ
2021年08月19日『焼きそば』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2698g&id=24

うたの日の題詠ならではの詠み方という感じですね。


■愛しても愛してもとほき浅瀬かな寄せかへる波のやうな寝息は
2021年08月20日『返』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2699g&id=37

これ、三句「かな」で終わるの短歌として駄目だったなと反省している。


■すきとほる首に薔薇さうびを突き刺せば生き返りゆく十六夜の花瓶
2021年08月25日『首』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2704g&id=29

評点のわりにツイッターのいいねが伸びたやつ。


水溜みずたまりは夕立の名残孕みゐて終はりゆく夏の器かと見る
2021年08月26日『器』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2705d&id=29

このときのツイート「最近ふるわないので一段目にいるだけで嬉しいけど、何が良いのか悪いのかまじで分からん…という思いが深まる」


■わたくしの思いをよそに雨はただまっすぐに降る 素直になりたい
2021年08月27日『思』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2706h&id=36

これは過去作「降りしきる雪眺む午后いつの日か私も素直になれるだろうか」のリメイクです。素直に詠めてよかった。


■味噌行きは給料低いが安定、と人気あるらし大豆の進路
2021年08月30日『味噌』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2709b&id=8

首席🌹いただけたやつ。裏設定についてフォロワーさんと盛り上がった。


初夏はつなつの光り抱へて水芭蕉ほろろ戻れる鳥のすがたへ
2021年08月31日『水芭蕉
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2710g&id=23

なんと二日連続首席🌹をいただけた。自分の中でもちゃんと嵌った感覚があってよかった。お題『水芭蕉』、俳句としてなら良いのかもしれないが短歌として詠めと言われるとかなり難しいと感じた。


■ゆふぐれの道は黄金こがねに染まりつつ街ゆく人の靴底に秋
2021年09月02日『靴』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2712a&id=12

三席。個人的によく詠めたで賞。9月に入り秋の歌が詠める!たのしい!モードに入ります。


■やはらかな秋雨に肌を侵されて傘の内側だけがわたくし
2021年09月03日『秋雨』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2713d&id=24

これも個人的に好き。お題『秋雨』だけど、秋雨じゃなくて春雨の方が合っている歌かもしれない。


■いまだ濃き木漏れ日のかげを手に取りて残れる夏の重さをおもふ
2021年09月04日『重』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2714g&id=44

評で韻律を褒めていただいてとても嬉しかった。


■道のべの名前も知らぬ野の花のこんなにも強く強くそよげる
2021年09月05日『名』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2715i&id=2

散歩中に詠んだもの。素直に詠めてよかった。


■夕暮れのすすき野原は燃えさかり今年も秋は着火されゆく
2021年09月07日『秋』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2717b&id=38

初めての次席。お題『秋』って逆に難しかった。悩んでよかった。


■今日までの僕がそんなに苦いらしい吐き出すシュレッダーを見ている
2021年09月09日『まで』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2719c&id=30

大丈夫?なんか私のアレなところバレてない?


■陽のあたる方から紅葉は色付いてあなたが夢に出てきたりする
2021年09月10日『自由詠』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2720f&id=18

運転中にはっと思いついて詠んだもの。初々しい恋愛の歌珍しい。最初で最後まである。


■天秤にキャンディのごと載せてをり私のしあわせ君のしあわせ
2021年09月11日『天』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2721b&id=40

締切前の5分で詠んだ。『君』を『あなた』に修正したかったがタップが間に合わなかった。


吾亦紅われもこう芯より冷えて諦めることも運命さだめのひとつでせうか
2021年09月13日『運』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2723g&id=10

久しぶりの首席🌹。このとき家に吾亦紅が活けられていた。


■葡萄酒の洋盃グラスが空になることの惰性を容れて海に揺蕩ふ
2021年09月14日『惰性』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2724g&id=18

この日にワクチン2回目を打ちました。


朱色あけいろの竈で煮られゆく秋よいつそ私も染めてはくれぬか
2021年09月16日『朱色』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2726g&id=29

この日のお題『朱色』の部屋はかなりハイレベルでした。


■涙すらいらぬまなこの風凪にわれら日暮るるやうに別れぬ
2021年09月17日『いらない』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2727g&id=31

『いらない』のお題で『いらぬ』にする邪道。好きな感じに詠めた。


■夜行船ほしぞら号はかなしさの上澄みだけを積んでいきます
2021年09月18日『澄』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2728f&id=30

たまにはこういうのも良いでしょう。


■めくりたる活字に西日の影落ちてわが雀斑そばかすの焼けにけるかも
2021年09月19日『斑』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2729g&id=38

詠嘆の「かも」初使用。ちょっとしっくりきていない。


■舞い落ちるガムシロップの透明に夏の残滓の冷えて溜まれる
2021年09月20日『ガム』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2730d&id=25

スタバで詠んだ。


■共にせぬ時間が増えて冬林檎齧るひとの歯の白のさえざえ
2021年09月23日『齧』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2733c&id=30

うまくまとまりました。


■塗り重ねた嘘のひずみにラ・フランス静物画めいて更けてゆく夜
2021年09月24日『梨』
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2734d&id=18

↑の女性サイドの世界線。なつめ不穏な恋愛の歌好きすぎる問題。


首席6回/68首というのは成績としては悪くないのではないでしょうか。最近とれていないので、頑張らないと……
しかしながらうたの日のような歌がすべてではないとも感じており、連作を編む筋肉も鍛えないとなあと思っている今日この頃です。
うたの日100首やり切ったら着手しようかな。

残り22日がんばります。がんばって良いものが詠めるか詠めないか分かりませんが、温かく見守っていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。


「うたの日」を始めて約1か月のまとめと自己紹介など

うたの日を始めて1か月ほど経ちました。
作歌の筋トレとしてはじめたものでしたが、毎日参加しているとかなり鍛えられるものですね。
一つの着想をまず一つの形に仕上げる訓練というか、そういう作歌の基礎体力のようなものがついてきていると感じます。

本日含め、今日までに27首出しております。首席🌹をいただくこともでき、とても嬉しく思うと同時に自分の力不足も痛感しており、もっともっとうまくなりたいと悩む日々です。
評価してくださる皆さま、いつも本当にありがとうございます。
頑張って詠んで推敲して、評価していただいた歌ほど欠点が目に付くものですね。
なんでもっとうまく詠めないんだろうとか、なんでああいう風に詠めないんだろうとか……
だから、評で褒めていただけたり、♡や♪、あるいはツイッターのいいね等をいただけるのは本当に嬉しいです。
いつでも評や感想、ご指摘をお待ちしておりますので、気軽に絡んでいただければ幸いです。


今更ながらに自己紹介ですが、なつめと申します。筆名では森山なつめとしております。
短歌歴は2021年2月〜、うたの日は2021年7月〜。
結社は未所属ですが、いずれどこかに所属したいとは思っております。
短歌というよりは元々は和歌が好きで、なかでも藤原定家唯一神と崇めています。ほか、和泉式部式子内親王なども好き。
短歌はいまだ開拓中ですが、若山牧水俵万智辰巳泰子、光森裕樹などが好きです。(敬称略)

現代短歌にそれほど詳しくないせいか、私の歌は短歌っぽくなっていないものが多いように感じていますが、どうなんでしょうか。
現代短歌と和歌、特に新古今時代の和歌とは文化が違うなあとギャップを感じている今日この頃です。




記録として、うたの日始めて約1か月目の自薦をまとめます。
自薦というか、後から見返してこれは駄目だとならなかったやつという感じ…?
時系列順にまとめたのですが、こうやって見ると上達しているような気もするし、変わらないような気もする……

■拳上げ一気呵成に大空へ攻め込みたるは積乱雲かな
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2679b&id=16
2021年07月31日『積乱雲』

はじめて評をいただきとても嬉しかった。


■雲間からゆっくりと響くオーボエに完全五度の「おはよう」「おはよう」
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2682i&id=52
2021年08月03日『おはよう』

コンサートはチューニングの時間が一番好きです。


■🌹寝転べば星夜に砂粒光りゐて砂丘は石の冥土と思ふ
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2684h&id=16
2021年08月05日『丘』

初めて首席🌹をいただけた。こういう感じでも良いんだ~と自信がつきました。


何人なんぴとも急かさぬ夏のゆふべにて雲もゆるらかに漂つてゐる
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2686c&id=59
2021年08月07日『急』

こちらも評で褒めていただけてとても嬉しかった。個人的にもお気に入り。


■🌹しろたへの君の首すぢうち光りあまねくあをき夏の影かな
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2688d&id=20
2021年08月09日『普』

首席🌹をいただけてとても嬉しかったが、自分ではかなり雑だなと思っていて、やや後悔の残る一首。


■雨粒に八分音符が混じりゆきピアノも地球そらに還ると知った
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2689h&id=4
2021年08月10日『自由詠』

なつめ、ポエマー適正◎


■ほろ酔いの夜道に拾い集めたる言の葉を編んでうたの日とする
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2691g&id=18
2021年08月12日『言』


■かげろふの墓と知つてか短夜みじかよの月は水辺をあはく照らせる
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2692f&id=37
2021年08月13日『墓』

三席。こちらも評で丁寧に読んでいただき嬉しかった。


■夕映えに染まる家路は麦わらの帽子とあなたの影に抱かれる
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2693g&id=19
2021年08月14日『麦わら帽子』


■🌹白和えにならんと我に身をまかす豆腐は女の顔をしてゐる
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2694d&id=24
2021年08月15日『和』

まさに今日いただけた🌹。初めて短歌っぽくできたような気がします。こういう雰囲気の歌詠めるんだ……と自分で自分に驚いています。かなりお気に入り。



ほか、選外ではありますが記録として。

■さゆり葉のかげの蛍のまたたきを都会の君へそっと届けた
http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2677f&id=3
2021年07月29日『都』

藤原定家の「さゆりばのしられぬ恋もあるものを身よりあまりてゆくほたる哉」を本歌取りしようと試みたものです。(ちなみに、この定家の歌も大伴坂上郎女の「夏の野の繁みに咲ける姫百合の知らえぬ恋は苦しきものそ」を本歌取りしたものです)
本歌取り難しいですね。今見るとなんだかガタガタしていて、もう少しなんとかならなかったかな、と後悔の残る一首です。「またたき」とか、もう少しどうにかなったのでは……と思いつつも改善案が見つからない。



ひとまず、初学百首ではないですが、100首になるまでは真面目に続けようと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。